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世界株価・商品全面安、リスク資産回避の動きが強い。
全面安、ECBのトリシェ総裁会見でECBが国債購入を再開したと言明し、
欧州の危機が深刻だと理解した投資家が一斉にリスク資産から資金を引き揚げる動きにでた。
ブルームバーグより、
◆世界経済がリセッション(景気後退)に逆戻りする可能性があるとの懸念。
株式から資金を引き揚げ、比較的安全とされる米国債やスイス・フラン、円に投じる動きが活発化。米連邦準備制度理事会(FRB)が新たな金融緩和策を開始するとの観測につながっている。スイス国立銀行(SNB、中央銀行)によるスイス・フランの一段高を阻止する取り組みに続いて、日本銀行は円売り介入や追加緩和の決定に踏み切った。円は今週、戦後最高値に接近していた。
S&P500種株価指数は前日比4.8%安の1200.07。4月29日に付けた年初来高値からは12%の下落、2010年11月以来の低水準。
◆欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は4日、ECBが国債購入を再開したと言明.
債務危機がイタリアとスペインに拡大し域内経済の回復が妨げられるのを阻止する考えだ。
同総裁は金融政策決定後の記者会見で、「この会見が終わる前に市場で何か動きが見られても驚かない」と発言。ECBの行動を示唆した。ECBはこの日、政策金利を1.5%で据え置いた。総裁は債券購入再開の決定について「全会一致ではなかったものの、圧倒的多数が支持した」と説明した。
ECBはユーロ圏財政難国の国債購入を18週間前に停止したが、イタリアとスペイン債の利回りがユーロ導入来の最高付近となる中で、購入再開を余儀なくされた。
◆4日の商品マーケットで、世界同時株安の影響を受けて原油下落。
WTI原油の中心限月は5.30ドル安の86.63ドルと暴落して引け、一時86.04ドルまで下げて約5カ月半ぶりの安値をつけた。
また、原油以外でも、金、銀、プラチナ、銅、アルミ、ニッケルと金属関連は全面安。また大豆、トウモロコシ、小麦の穀物市況やコーヒー相場も大きく値を下げる。
◆米国債券相場は急反発。10年債利回りは昨年10月12日以来の低水準。世界景気の減速懸念から株価が急落し、運用リスクを回避したい投資家が「安全資産」とされる米国債を買い進めた。
日本国債10年101.01 ・0.99
米国10年債106.19 ・2.41
オーストラリア10年債109.36 ・4.55
英国10年債108.58 ・2.68
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